(ライフストーリー研究会例会:2026年5月24日(日))シングルマザーのライフストーリーにみる受援者から支援者への意識変容過程――人的資源との関わりに着目して

ライフストーリー研究会例会を5月24日に行います。
皆さまのご参加をお待ちしております。

(通常例会は研究所会員のみで開催しております。ご了承のほどよろしくお願いいたします。)

シングルマザーのライフストーリーにみる受援者から支援者への意識変容過程――人的資源との関わりに着目して

【報告者】 原奈々子(放送大学大学院)
【開催日時】2026年5月24日(日)13:30-16:30
【開催場所】日本ライフストーリー研究所
【開催形式】オンライン(zoom)会議(研究所の改装工事のため原則オンライン))
【参加資格】研究所会員限定
*オンライン参加の方ヘは、締め切り後、申込者にzoomのご案内をいたします。
下記の申込みフォームよりお知らせください。
5月24日ライフストーリー研究会参加申込み
(参加申込みのボタンは、本ホームページのトップページにもあります。申込締め切り日は5月21日(木)です。)

【概要】
本報告の目的は、シングルマザーが受援者から支援者へと至る意識変容の過程において、人的資源がどのように関わるのかについて、ライフストーリー分析を通じて検討することである。雇用形態にかかわらず、シングルマザーは社会規範に基づくスティグマやケア役割制約により社会で周縁化されがちな状況にある。よって、母親がキャリアを通して再び他者とつながるなかで自己のあり方を捉え直していくことは、個としてのウェルビーイングの観点からも重要である。本研究では、ナイラ・カビールの女性のエンパワーメント理論(Kabeer,1999)を参照枠とし、正規就労し独立世帯を営む4名の母親へのインタビューをもとに検討を行った。本報告ではとくにAさんの事例に焦点を当て、語り手と聞き手との関わりの中で立ち現れる語りに着目しつつ、その変容過程を読み解く。Aさんの語りからは、支援的他者との関わりがアイデンティティの再構築や成長への伴走などとして経験され、内面性と社会性の双方に揺らぎや変化をもたらしていく様相がうかがえた。こうしたプロセスのなかで「内省を経たメタ選好」(Kabeer, 2016)がかたちづくられ、主体的な選択の実践を通じて他者のウェルビーイングへの貢献を志向するキャリアの追究へとつながっていく過程が見いだされた。なお、語り手と聞き手の相互作用のもとで生成される語りの過程や、聞き手の変容の契機については、本報告の分析枠組みでは十分に扱いきれておらず、今後の課題とする。