◆ 『ライフストーリー調査研究 講習会』

これからライフストーリー研究をはじめようという方や、すでにインタビュー調査を行っている方々でもなかなか思うように研究を進められない、調査研究として通用するのかという不安、データをどのように分析・解釈すれば良いのか、論文記述の仕方がわからないと感じることは多いと思われます。研究所では、講習会を開催し、ライフストーリー研究を行う方たちが集い、学び、討議をする場を提供しています。

講習会は、年度に3回を予定しています。連続講座ではありませんが、初回から3回まではインタビューをはじめる初期の課題からインタビュー記録をレポートや学術論文にまとめる課題までをイメージし段階的に講習内容を考えています。どの回に参加いただいても、ライフストーリー・インタビューの課題についてそれぞれ学びに出会う機会はあると思います。

下記は、調査研究講習会のプログラム内容の一例です。

【講習会プログラム概要】

講師:桜井 厚(日本ライフストーリー研究所代表)

Ⅰ.インタビューの対話性と過程

ライフストーリー・インタビューに焦点を合わせ、その対話性に焦点化しそのダイナミックな過程を理解することをねらいとします。語りのもつ語り手および聞き手に対する効果についても考えます。

Ⅱ.インタビュー・トランスクリプトの読み解き方

インタビュー・トランスクリプト(TS)を作成してどのように語りを解釈するか、分析シートの作成や活用を試みます。可能なら実際のTSの読解を試みます。

Ⅲ.論文作成におけるインタビュー過程の活かし方

語りの内容はいうまでもありませんが、インタビュー過程がライフストーリーの理解/解釈にはきわめて重要です。実際の論文にTSをどのように活かして記述すればよいか、記述方法を検討します。

◆聞き取り講座の開催及び講師派遣について

ライフストーリー研究所に集う研究員は、それぞれのフィールドワークで、人々の人生経験に耳を傾け、語られた内容を解釈・分析する課題について議論と経験を積み重ねてきました。
研究所では、それらの経験をもとに”聞き取り講座の開催”や研修への講師派遣を行う予定にしています。