(LS研究会)ライフストーリー研究会例会(3月25日)のお知らせ

ライフストーリー研究会(LS研)3月例会の開催についてお知らせいたします。

下記の要領にて研究会を行います。どなたでも参加できます(参加は無料です)。
ご関心のみなさまの参加申し込みをお待ちしています

*オンライン参加の方ヘは、締め切り後、申込者にzoomのご案内をいたします。
ご関心の方は、下記の申込みフォームよりお知らせください。
LS研究会例会(3月25日)参加申込み
(参加申込みのボタンは、本ホームページのトップページにもあります。
申込締め切り日は3月22日(水)です。)

「一元化される「塾講師」像からの解放に向けた考察――教員志望だったAはいかにして「学校で教える塾講師」になったのか」

【報告者】 鈴木繁聡(東京大学大学院)
【開催日時】3月25日(土)14:00~17:00
【開催場所】日本ライフストーリー研究所
【開催形式】研究所ならびにオンライン(zoom)会議
      (対面参加若干名)

【報告概要】
概要:「学校と学習塾の連携」をめぐっては、先行研究を通して「①学校の教師と塾講師は異なる動機や理念に基づいて教育を行っている」「②学習塾との連携は学校の教師に固有の専門性を脅かすなど、学校の教師に悪影響を与えかねない」「③学習塾との連携による悪影響が懸念されながらも、学校の教師はその連携を一方的にうまく利用している」という3つのドミナントストーリーが形成されてきた。しかし、そもそも「学校の教師と塾講師が全く異なる動機や理念に基づいて教育を行っている」と言い切れるほど、塾講師についての研究は蓄積されていない。

そこで、本発表では高校時代までは教師を志望しながら、大学では教員免許を取得せず、卒業後に学習塾Xに就職した男性A(30代)を取り上げることにした。Aが就職した数年後に学習塾XはY県Z市の教育委員会と連携することになり,インタビュー時のAはZ市に常駐しながら市内の複数の公立小学校に勤務していた。Aの小学校での主な役割は,教師たちが学習塾Xの教育手法を導入した授業を実践する際のサポートであるが,A自身も小学校で授業をすることがあり,Aは「学校で教える塾講師」であると言える。

Aにライフストーリー・インタビューを行い、Aがどのような動機に基づいて塾講師になり、塾講師として公立小学校においてどのような教育実践を行っているのかを明らかにすることで、一元化される「塾講師」像の解放に向けた手がかりを得ることにした。