(お知らせ)例会の概要「統合失調症の娘を抱える、ある両親の羅生門的現実」

3月12日(土)のライフストーリー研究例会の概要について、報告者の青木秀光(立命館大学)さんよりご連絡いただきました。
以下に、その内容をご紹介します。

(報告概要)「統合失調症の娘を抱える、ある両親の羅生門的現実」
青木秀光(立命館大学)

本報告では、20代で統合失調症を発症した娘を抱え、数十年間という歳月を共に歩んできた彼女の父親と母親からの足かけ6年間に及ぶインタビューと参与観察をもとに、彼らがどのような思いを抱いて生きてきたのかについて考察する。ここでは、一般に障害児の面倒の多くを母親がみるというモデルストーリーが必ずしも妥当ではないことを中心に娘への関わりや家族会への参加の両親間での差異といったものを明らかにする。また、娘の障害に対する両親の意味付与が一概にはまとめられ得ないことを羅生門的現実として提示することも企図している。

なお、この父親からのライフストーリーインタビューについては既に論文化されておりネットでも閲覧可能です。
ご興味おありのかたおりましたら「統合失調症の娘を抱える父親のライフストーリー――個人の複雑な生の一端を捉えるために」で検索していただけると幸いです。